ほら,こんなテレビなら,あっておかしくない。
quote:アンドリュー・カンター氏のコラム。2週間前に,テレビ局のCBSはウェブ上のオーディオやビデオを増やすと発表した。これは大事と思うかもしれないが,小さなステップでしかない。CBSはCNNが始めた24時間放送に代わるものとして,この新しいオンデマンド放送を売り込んでいる。オンデマンドはネットのやり方だったが,実際のところ,それはネットではもう古くさい存在となっている。でも本当にそれが実現するならありがたいことだ。過去50〜60年間,私たちは自分の都合でテレビを観ることができなかった。外出してたら諦めるしかなかった。遅れてビデオやデジタルビデオレコーダーが現れた。音楽は買っていつでも楽しめるが,テレビがそうなるのもひとつの方法だ。インターネットへの接続ラインが家庭でふたつにわかれ,ひとつがネット接続に,もうひとつがテレビにつながってもおかしくない。MPEG2での配信は衛星やデジタル放送がすでに行っており,DVDと同じ品質にできる。一部の電話会社は,そんなネット接続を利用してのIPTVを提供している。
過去記事の続きになるが,ある意味もう今のテレビというものは,必要性がない。野球の視聴率が落ちているという問題をよく耳にするが,別に野球がそんなに不人気になっているわけでもなかろう。セ・リーグはテレビがあって初めて球団経営が成り立っていたんだから,テレビの存在感がなくなれば球団経営もうまくいかなくて当然。最初からテレビをあまり当てにしてないパ・リーグは,たいしてなにも変わってないだろう(もともと経営は厳しかったし)。いちばんテレビを当てにしていた野球だからこそ,問題が大きいように扱われているだけで,実際はいまのテレビがそもそももう必要ないということをきちんと認識すべきなのだ。
では,数年後のテレビはどぉあるべきか? たとえばある企画会社がドラマでもアニメでも映像作品を作り,それを商品化してDVDを売りたいと云う場合,いまだったら宣伝も兼ねてテレビ放送を前提として企画される。だが,その時点ですでに前時代的な作品にしかならない。もし,ウェブ上で配付したらなにが違うだろうか? DVDと差をつけたいなら4Mbps以下の低いビットレートのムービーデータにすればよい。CMなんてとばす人は必ずとばすし,繰り返し観られる可能性があがる分,CMを観てもらえる可能性も高まり,広告主としてもいまのテレビより意味があるだろう。ネットに接続された新しい,ティーボ(TiVo)のようなテレビを家電メーカーが売り,そのような番組を配信し続けるサイトからどんどこ番組を落とし続け,観たい番組をユーザーが気軽に観られるようになれば。そのサイトが,新しい,テレビ局として機能する。そんな,テレビがある社会,すぐにできそうだよねぇ。
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